• 一般産業用工業品の採用に向けた取組

一般産業用工業品の採用(CGD:Commercial Grade Dedication)は、一般品の機能・性能が要求仕様を満たすことについて、必要に応じてサプライヤの協力を得ながら購入者が確認(評価・検証)し、一般産業用工業品として原子力施設に供給可能とする手法であり、品質レベルを維持したまま、サプライヤの管理労力を低減でき、サプライヤの健全な維持が期待されています。
2024年3月14日(木)に開催した「第2回原子力サプライチェーンシンポジウム」では、セッション2-C:サプライチェーン強化の取組(供給途絶対策)において、CGDに関するパネルディスカッションが行われ、プラントメーカー、バルブメーカーにおけるCGDへの期待、取組状況および今後の課題について議論が交わされました。主な内容は次の通りです。詳細は第2回原子力サプライチェーンシンポジウムの動画をご覧ください。

  • サプライチェーン全体で品質を維持するため、経済産業省の委託事業において、プラントメーカーが主体となりCGDプロセスを草案し、電力会社や学術界のご意見を反映したガイドラインが作成された。(ガイドラインの詳細は、「経済産業省の予算支援例:一般産業用工業品の採用に向けた手法の整備とガイドラインの発行」をご参照ください)
  • CGDの効果として、サプライヤの管理労力が軽減し、購入者は品質レベルを維持した供給が可能となる
  • CGDは、原子力品としての供給が困難となった場合や、設計変更、事業撤退となった製品への適用が期待されている
  • CGDの実製品への適用においては、事業者、購入者、サプライヤが相互に理解しながら進めることが重要である
  • CGDは米国をはじめ海外で広く使われており、海外原子力市場への販路拡大の機会になる

参考:第2回原子力サプライチェーンシンポジウム
セッション 2-C:サプライチェーン強化の取組(供給途絶対策)」(00:57:44~)